設定で迷子にならない為の備忘録。 ド素人がエフェクトペダルの特性を可視化して使い方を模索してます。

2023年1月17日火曜日

Boss DS-1w スペアナで波形を覗いてみる

event_note1月 17, 2023





今回はBoss 技クラフトシリーズのDS-1wの波形を見てみたいと思います。
このペダルの動作を把握するのと同時に、追加された「C Mode」が「S Mode (従来のDS-1)」とどのように違うのかを比べてみたいと思います。

とりあえずDS-1を持っているけど全然使っていないなんて方々にも、もう一度引っ張り出すキッカケになれたらいいのですが。





 Standard Mode (S) 



スイッチON
スタンダードモードで全てのノブを12時に合わせてスイッチを入れた波形です。
ミドルからハイにかけて右肩上がりにプッシュされ、200Hz以降の低域が削れます。
よく見ると1kHzから600Hzにかけて薄っすらとエグれてますが、アンプに通しても掻き消されることなく同じような特徴が維持されていました。
Levelのノブは最小値以外では変化が見られなかったのでここでは省略します。動画で確認してみてください。

注)ノブの利き具合の確認を重視するためにペダルのみを通した波形ですのでアンプを通した波形とは若干異なります。





Distortion Knob
Distノブもあまり変化が無いのですが、3時以降からいきなり超高音域がプッシュされミッドがちょっぴり削れてきます。
しかしアンプに通してみると、フルゲインの時には若干ですがハイが下がってローが上がるので、トーン以外はアンプに通さないとあまり信用できないところです。





Tone Knob
Toneノブは、最小にすると400Hz~500Hzを頂点にした中低域ブースト&ハイカット状態でかなりモコつきます。
10時付近でフラットになり、それ以降はハイがガッツリ上がって行くのと同時にローが削れていきハイブースト&ローカットの状態になります。
たまにDS-1のトーンは12時より上げるなと耳にしますが、このあたりの動きが理由ではないかと思われます。
(最後に書きましたがアンプにもよると思います。)






 Custom Mode (C) 



スイッチON
カスタムモードにして全てのノブを12時に合わせた波形です。
レビュー動画などで確認して頂ければわかる通り、音ではかなりの変化を感じる事ができるのですが、波形ではドラスティックな変化は見られません。



見比べるのが面倒なので2つのモードを重ねてみました。
緑がスタンダードモード、黄色がカスタムモードですが、カスタムモードでは1.5kHz~80Hzにかけてプッシュされているのが確認できます。
一目で確認できるような差が出ることを期待していたのですが、この程度であれだけ違う音が出るものなんですね。





Distortion Knob
このモードでも3時を過ぎた辺りから超高音域がプッシュされますが、スタンダードモードで見られたようなミドル付近の小さな変化はありません。





Tone Knob
「TONEノブは各モードで最適なサウンド・シェイピングが行える様、それぞれ専用に調整」と謳われていますが、なんか基本的な動作は変わらないような気がします。
ただ、低域をバッサリとカットするスタンダードモードと比べると、中域を盛った分だけ丸みを帯びたカーブで緩やかにカットしていくような感じにはなっていますし、10時以降から上がっていく超高音~高音域もスタンダードより若干抑えられていました。
実際に音を聴いてみると確かにスタンダードとは違うカスタムモード専用っぽくも感じられます。




DS-1は大好き派と大嫌い派が極端に分かれているイメージがありますが、自分は結構重宝していたりします。
というのも、自分がよく使用しているクラシック系のアンプがありまして、ボリュームを上げて歪ませるとブーミーなってくるので、ローをバッサリとカットしてくれるDS-1は非常に有難く、手に取る回数の多いエフェクターの一つとなっているからです。
トーンコントロールの調整幅の広さを味方につければ多彩な音作りができますし、カスタムモードの追加で更に使用範囲が広がったので個人的にはお気に入りディストーションペダルの一つです。





因みに、この動画のピンクノイズはペダルを通した音ではありません。
こちらもアンプを通さずペダルだけをspectrum analyzerに通した波形です。



エフェクターがどう動くのかを可視化し、セッティング迷子にならぬよう覚えておくためのブログ。