今回はMXR M294 Sugar Driveの波形を覗いてみたいと思います。
このペダルはMXR版のKlon Centaur Clone、いわゆるケンタクローンでして、ミニサイズにも関わらず18Vの昇圧回路にバッファー/トゥルーバイパスの切り替えスイッチまで備えています。
波形では違いが見られなかったのですが、バッファーモードとトゥルーバイパスモードでは鈍感な自分ですら分かるほど音が明らかに違います。
トゥルーバイパスモードでは、良く言うとスッキリ風味、悪く言えば本物と比べたら何か物足りない感じという印象です。
と言っても本物を試したことは無く、レビュー動画と比較しての個人的な主観ですが。。。
因みに、スイッチの左側がトゥルーバイパスで、右側に切り替えるとバッファー経由のモードになり横にあるLEDが点灯します。
Volume Knob
最小値以外はほとんど変化が無かったので省略します。
一応動画には収めてあります。
Drive Knob
ドライブのノブを上げて行くとミッドがどんどん盛り上がっていきハイとローが削れていきます。最小値ではフラットな波形になり、12時辺りでTS系っぽいミッドハンプ形状になるのがこのペダルの大きな特徴と言ってよいのではないでしょうか。
TSでは満足いかずにKlonを作ったと言われていますが、このようにゲインでEQが変動していく仕組みになっているのは知らなかったので正直驚きました。
また、12時以降では原音が薄れていき濃ゆい歪に変化するのもTSでは得られない特徴です。
Tone Knob
変な癖も無く、頂点が横にズレるように移動しながらハイとローが入れ替わるTSによく似た動きです。よく利くトーンコントロールで、波形から想像するよりハイ側がめっちゃ出ていてキラキラ感があるのですが、この辺は18Vから来るものなのでしょうか。
ドライブコントロールとギターのボリュームも合わせると、このペダル一つでかなり多彩な音作りが可能だと思います。
今回スペアナを通してみて、思っていた以上に深いエフェクターだと感じました。
可視化により見つけ出せたドライブコントロールの秘めた機能は音作りのヒントになるのではないでしょうか。
ブースターとして使う場合には、ドライブコントロールで好みのミッド量を調整し、ギターのボリュームやアンプでゲインをコントロールしていくなんて事もできそうです。
因みに、この動画のピンクノイズはペダルを通した音ではありません。
こちらもアンプを通さずペダルだけをspectrum analyzerに通した波形です。