設定で迷子にならない為の備忘録。 ド素人がエフェクトペダルの特性を可視化して使い方を模索してます。

2023年6月18日日曜日

Nobels ODR-1 BC スペアナで波形を覗いてみる

event_note6月 18, 2023




今回は日本ではあまり馴染みのないNobels ODR-1の波形を覗いてみたいと思います。
筐体の色が色なのでTS系とよく勘違いされてしまうみたいですが、いわゆる”トランスペアレント系”として知られており、海外ではカントリー系のギタリストに人気があるようです。

今回のODR-1 BCは、低音をカットするBass Cutスイッチが追加された新しいモデルになります。
ToneコントロールはSPECTRUMコントロールとされ、中域を殆ど変化させずに中低域と高域を同時に調節できると説明されていますが、はたして実際の動きはどのようになっているのでしょうか。





スイッチON
全てのノブを12時に合わせた状態でスイッチを入れるとこのような波形になります。
通常モードでは、フラットな頂点を持つ典型的なトランスペアレント系の波形となるものの、一般的なものより全体的に低域側にシフトしたような感じになっています。
ところが、ベースカットスイッチを入れると緑の遺伝子が混ざり込んだかのごとく、低域がカットされるだけではなくミッドもプッシュされてしまい、ハイを急激にカットしたTS系に似たような波形になっています。





Level Knob
レベルコントロールは最小にすると信号が無くなり無音。9時の状態では変化を確認できるものの、その他の位置では12時合わせとほぼ同じような波形になります。





Drive Knob
ドライブコントロールも最小値では画像のように変化が見られますが、9時以降はほとんど変化しません。




Spectrum Knob
ノブの動きに合わせ低域方面⇔高域方面へ全体的にズレるように移動するよくある動きなのですが、同時に低域と高域が持ち上がる特徴的な動きをするので中域を残したミッドスクープ的な波形になっています。
Bass Cutスイッチを入れると12時以降で中域が削れて行くのでTSっぽさは無くなります。

個人的にはベースカットスイッチで低域だけを削ってくれればとても使いやすくなると思うのですが、問題なければキャラが少し異なる二つのペダルが入ってお買い得と考えることもできますし、どう評価したらよいのか悩んでしまいます。
一つだけ言えるのは、ベースカットスイッチが奥にあり過ぎて切り替えが面倒です。



因みに、この動画のピンクノイズはペダルを通した音ではありません。
こちらもアンプを通さずペダルだけをspectrum analyzerに通した波形です。